「夜勤、そろそろ限界かもしれない」
「でも手当がなくなると、生活が回らない」
その板挟み、よく分かります。私も2年間、同じことを考えていました。
先に、いちばん聞きたいところに答えます。
夜勤を辞めれば、手取りは下がります。深夜割増も夜勤手当もなくなるので、これは避けられません。
それでも私は、日勤に戻ってよかったと思っています。理由を正直に書きます。
私は高卒で製造業に入り、現役14年。6社を経験し、そのうち2年間はトヨタ系列の工場でオール夜勤でした。5社目では約30人の班をまとめる班長もしています。

- 夜勤を辞めたくなる本当の理由(体力だけではありません)
- 「体を壊すぞ」と煽られますが、実際どうなのか
- 私が「割に合わない」と感じた境目
- 夜勤から抜けた人が、実際にどう動いていたか
辞めたくなる理由は、体力ではありませんでした
夜勤がしんどい理由を聞かれると、多くの人は「眠い」「体がきつい」と答えます。でも、辞めたくなる理由はもっと別のところにありました。
家族と、夜に一緒に眠れない
独身のうちは気になりません。でも結婚したり、子どもができたりすると、話が変わります。
家族が眠っている夜中に家を出て、家族が動き始めた朝に帰って寝る。同じ家に住んでいるのに、生活の時間がすれ違い続けます。
こうじ班長いちばんつらかったのは、家族と夜一緒に眠れないことでした
マイホームに戻るために働いているのに、家族と一緒に寝るという当たり前が、どんどん減っていく
何のために稼いでいるのか分からなくなる。これが、私にとって一番こたえた部分です。
「普通の生活」からずれていく
友人との食事、子どもの行事、週末の予定。世の中の大多数が昼に動いているので、夜勤の人は常に「ずれた」ところにいます。
最初は気になりません。でも半年、1年、2年と続くうちに、じわじわ積み重なっていきます。
「体を壊すぞ」と言われますが、正直に書きます
夜勤の記事を読むと、たいてい「体を壊す前に逃げろ」と書いてあります。
ただ、私が14年見てきた実感は少し違います。



体を壊した人は、そこまで多くありませんでした
辞めた人もいれば、平気で続けている人もいて、本当にいろいろです
これは私が見た範囲の話で、統計ではありません。夜勤が健康に負担をかけること自体は、いろいろな研究で指摘されています。
ただ「夜勤を続けたら必ず体を壊す」と脅すのは、正確ではないと思っています。合う人は本当に平気ですし、慣れたら夜勤のほうがいいという人もいます。
「体を壊すかどうか」で決めようとすると、答えが出ません。人によって違うからです。
私が使っていた基準は別のところにありました。次で書きます。
私が「割に合わない」と感じた境目
手当がつく安心感はありました。稼げているという実感もありました。
でも、あるとき気づいたんです。
- 休みが「疲れを戻すだけ」で終わるようになった
- 子どもと夜に過ごす時間が、ほとんどなくなっていた
- 「夜勤を続けること」自体が目的になっていた
特に2つ目が決定的でした。家族のために稼いでいるはずが、その家族と過ごせていない。これでは順番が逆です。
体を壊したわけではありません。倒れたわけでもありません。ただ「割に合わない」と感じた。それで十分な理由だと思います。
なお、夜勤前の過ごし方や眠れないときの工夫でだいぶ変わることもあります。まだ試していないことがあれば、こちらを先に読んでみてください。


夜勤から抜けた人は、異動ではなく転職で動いていました
ここが、この記事でいちばん書いておきたいところです。
「夜勤を辞めたい」と検索すると、たいてい3つの選択肢が出てきます。
- 社内で日勤への異動を申し出る
- 日勤の工場に転職する
- 退職する
理屈としては正しいです。ただ、現場で見てきた実感は違いました。



私は異動を申し出たことがありません
そして夜勤から抜けた人は、だいたい先に転職で動いていました
①の異動が悪いわけではありません。ただ実際にそれで解決した人を、私は見ていないというだけの話です。
理由を考えると、こういうことだと思います。
| 選択肢 | 現実 |
|---|---|
| ① 社内で異動を申し出る | そもそも日勤の枠が空いていない。夜勤要員として採られているなら、その穴を誰が埋めるのかという話になる |
| ② 日勤の工場に転職する | いちばん確実。最初から「夜勤なし」の職場を選べば、交渉も説得も要らない |
| ③ 退職する | 次が決まる前に辞めると、焦って選ぶことになりやすい |
異動をお願いして待つより、日勤の求人を探すほうが早い。これが実感です。
しかも今すぐ辞める必要はありません。在籍したまま求人を眺めるだけなら、収入は1円も減りません。
いきなり退職を決めたわけではありません。まず求人を眺めました。
すると同じ製造業でも、日勤のみ・夜勤少なめの会社があると分かりました。夜勤を辞めることと、工場の経験を捨てることは別だったんです。
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正直に書きます。手取りは下がります
ここをごまかす記事が多いので、はっきり書いておきます。
夜勤を辞めると、深夜割増と夜勤手当がなくなります。
| なくなるもの | 内容 |
|---|---|
| 深夜割増 | 22時〜翌5時の労働は、法律で賃金が2割5分以上増しになります(労働基準法37条)。日勤になればこれがゼロに |
| 夜勤手当 | 会社が独自に出しているもの。金額は会社によって大きく違います |
どのくらい下がるかは、勤務日数と会社の手当額で変わります。自分の給与明細を見て、深夜割増と夜勤手当の合計額を確認してください。それがそのまま、減る金額の目安になります。
ただし、これは「同じ会社で日勤に移った場合」の話です。転職なら基本給そのものが変わるので、条件のいい会社に移れば、手当がなくても総額が下がらないこともあります。
だからこそ、辞める前に求人の条件を見ておく意味があります。
日勤に戻って、最初に思ったこと
2年間のオール夜勤を終えて日勤に戻ったとき、感じたことを正直に書きます。



「やっと普通の生活ができる」でした
朝に出社して、夕方に帰る。家族と夕食を食べて、家族と一緒に眠る
それだけのことが、何よりも幸せに感じました
手取りは下がりました。でも失っていたものが戻ってきた感覚のほうが、はるかに大きかったです。
当たり前の生活が当たり前にできる。この価値は、一度失ってみないと分からないと思います。
どうしても言い出せないときは
ここまで「転職で動くのが早い」と書いてきました。ただ、それ以前の問題を抱えている人もいます。
上司に切り出せない。引き止めが怖い。話をしても取り合ってもらえない。
そういう場合は、退職代行という手段もあります。ただしこれは「自分では話せない事情がある人」向けです。まずは自分で伝えられないか、考えてみてください。
伝え方に迷っているだけなら、こちらが役に立つはずです。


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よくある質問
- 夜勤を辞めると給料はどのくらい下がりますか?
-
減るのは深夜割増(22時〜翌5時の2割5分以上増し・労働基準法37条)と夜勤手当です。金額は勤務日数と会社の手当額で変わるので、給与明細でこの2つの合計を確認するのが一番確実です。
ただし転職の場合は基本給そのものが変わります。条件のいい会社に移れば、総額が下がらないこともあります。
- 社内で日勤に異動させてもらうことはできますか?
-
制度としてはあり得ますが、私の周りで異動によって夜勤から抜けた人は見ていません。夜勤から抜けた人は、だいたい先に転職で動いていました。
理由は単純で、日勤の枠が空いていないからです。夜勤要員として採用されている場合、その穴を誰が埋めるのかという話になります。相談する価値はありますが、それだけを待つのは時間がかかります。
- 夜勤を続けると体を壊しますか?
-
私が14年見てきた範囲では、体を壊した人はそこまで多くありませんでした。辞めた人もいれば、平気で続けている人もいて、本当にいろいろです。
ただし夜勤が体に負担をかけること自体は指摘されています。「必ず壊す」でも「絶対に平気」でもなく、合う・合わないの差が大きいというのが実感です。
眠れない・食欲がない・休日がつぶれる状態が何週間も続くなら、無理をせず医師に相談してください。
- 上司に夜勤を辞めたいと言いにくいです
-
言いにくいのは当然です。ただ「体調が続かない」「家庭の事情で夜に家を空けられない」のように、上司が個人の努力で解決できない事情を伝えると、話が長引きにくくなります。
逆に「きつい」「しんどい」だけだと、「慣れるまでもう少し」と説得される流れになりがちです。
- 転職活動する時間がありません
-
夜勤には、実は有利な面もあります。平日の昼間が空いているので、面接や面談の予定を入れやすいんです。日勤の人は有給を取らないと動けません。
まずは求人を眺めるところからで十分です。登録して条件を入れておけば、あとは通知を見るだけになります。
- 日勤のみの工場は本当にありますか?
-
あります。私も求人を見て初めて知りました。同じ製造業でも、日勤のみ・夜勤少なめの会社は普通にあります。
検査・品質管理・生産管理などは日勤中心のことが多いです。夜勤を辞めることと、工場の経験を捨てることは別です。
まとめ:「割に合わない」と感じたら、それが答えです
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
- 辞めたくなる理由は体力ではなく、家族と過ごせないこと
- 「体を壊すぞ」と煽られるが、実際は人による。そこで判断しなくていい
- 判断の軸は「割に合っているか」。休みが疲れを戻すだけなら黄色信号
- 夜勤から抜けた人は、異動ではなく先に転職で動いていた
- 手取りは下がる。給与明細の深夜割増+夜勤手当が減る額の目安
- ただし転職なら基本給が変わるので、総額が下がらないこともある
体を壊してから動く必要はありません。「割に合わない」と感じた時点で、それは十分な理由です。



私は日勤に戻って、手取りは下がりました
それでも家族と一緒に眠れるようになったことのほうが、ずっと大きかったです
今すぐ辞めなくても大丈夫です。まず、日勤の求人がどのくらいあるかを見てみてください。そこから始まります。










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